デジタルデバイド
(情報格差)への対応
情報にアクセスできない人をゼロに
多様化するお客さまのニーズに応え、スマートフォンをアクティブに活用するユーザー向けの「ソフトバンク」、ライトユーザー向けの「ワイモバイル」、オンライン専用の「LINEMO」など、特長の異なる複数のブランドを提供しています。
また、ショップへの訪問が困難なお客さまやデジタルネイティブ世代のユーザーによるオンラインで完結するサービスへのニーズが高まったことに対応し、オンラインショップも整備しています。
なお、2023年度にオンラインでご契約いただいたお客さまの割合は全体の13%でした。
さまざまな年代の方へ
スマホの安心・
快適なご提案を
スマートフォンの普及に伴い、初心者などを対象に各種セミナーを実施しています。ご利用の携帯電話や契約している通信キャリアに関係なく参加が可能で、全国各地でスマホアドバイザーをはじめ、当社が独自に資格認定するスマートフォンのスペシャリストがセミナーを開催しています。
新型コロナウイルスの影響で外出ができないお客さまのために、2020年7月にZoomを活用した「オンラインスマホ教室」を開始しました。ショップと同等のサービスをオンラインで提供することで、外出に不安を感じているシニアの方や、ショップに長居することに抵抗がある方にとっての新たな選択肢として好評いただいています。
なお、自治体や団体を対象としたスマホセミナーの開催を受け付けています。個人で受講を希望される場合は、お近くのソフトバンクショップにお問い合わせください。
主な講座 | |||
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セミナー講座名 | 対象 | 目安時間 | 内容 |
買う前のスマートフォン体験教室 |
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60分~120分(応相談) |
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はじめてのZoom体験教室 |
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90分 |
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はじめてのスマホ決済 +スマホ活用術 |
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120分 |
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iPadでお絵描き教室 |
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120分 |
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- [注]
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- ※上記以外にも講座を用意しています。その他の講座に関するご相談も申し込みフォームからお問い合わせください。
- ※感染防止対策については、当社作成のガイドラインを設けて行っています。
- ※地域により講師の派遣ができない場合があります。
- ※
テクノロジーの力で
人々の生活をより便利で豊かに
より多くの人々が便利で豊かな新しいライフスタイルを送れるよう、自治体の皆さまと協業し、デジタルデバイドの解消に取り組んでいます。
障がいのある子どもの学習と
社会参加を支援
当社は、東京大学 先端科学技術研究センターと共に、障がいのある子どものための携帯情報端末の活用事例研究「魔法のプロジェクト」に2009年から取り組んでいます。
プロジェクトに参加する学校に当社からタブレットや人型ロボット「Pepper」※を一定期間無償で貸し出し、テクノロジーを活用した支援をすることで、子どもたちの社会参加の機会増加を目的としてます。
これまで、一言二言で指示だしのみの会話が精いっぱいで他者とのコミュニケーションが苦手だった子どもが、Pepperとの会話やプログラミングを通じて、自分の感情や意志を自分の言葉で話して伝えられるようになったケースなど、多くの研究成果が生まれています。
ICTの活用により、「これまで思うようにできなかったことが、できるようになる」という経験が、子どもの意欲を高め、それがさらに子どもの「できること」を増やせるように、今後も取り組みを広げる予定です。
魔法のプロジェクト(東京大学 先端科学技術研究センター/ソフトバンク株式会社)
2009年6月 |
携帯電話を使った「あきちゃんの魔法のポケットプロジェクト」を開始 |
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2011年1月 |
iPadを活用した障がい児の学習支援を行う事例研究プロジェクト「魔法のふでばこプロジェクト」を開始 |
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2011年4月~ 2012年3月 |
「魔法のふでばこプロジェクト」において、全国約170校から選ばれた34校の特別支援学校教育現場でiPadを利用した事例研究を実施 |
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2012年1月 |
「魔法のふでばこプロジェクト」での蓄積した具体的な活用事例を、2012年1月に東京大学 先端科学技術研究センターで開催した成果報告会で発表 |
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2012年1月 |
「魔法のふでばこプロジェクト」活用事例集を発行 |
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2012年4月~ 2013年3月 |
生活支援の視点も加えた「魔法のじゅうたんプロジェクト」を開始 |
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2013年1月 | 「魔法のじゅうたんプロジェクト」での蓄積した具体的な活用事例を、2013年1月に東京大学 先端科学技術研究センターで開催した成果報告会で発表 | |
ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を行う「魔法のランププロジェクト」を開始 |
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2013年5月 |
「障がいのある子どもたちのための携帯情報端末を利用した学習支援マニュアル」を作成 |
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2014年4月 |
「魔法のランププロジェクト」の成果をまとめた携帯情報端末活用事例集を作成 |
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2014年4月~ 2015年3月 |
通常学級の発達障がい児も対象とした「魔法のプロジェクト2014 ~魔法のワンド~」開始 |
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2015年4月~ 016年3月 |
新たなニーズに対する実践研究と活動普及「魔法のプロジェクト2015 ~魔法の宿題~」開始 |
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2016年4月~ 2017年3月 |
知見やノウハウを教員志望の若手人材と共有する「魔法のプロジェクト2016 ~魔法の種~」開始 |
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2017年4月~ 2018年3月 |
障がいのある児童・生徒にコミュニケーションの幅を広げる「魔法のプロジェクト2017 ~魔法の言葉~」開始 |
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2018年4月~ 2019年3月 |
児童・生徒が支援や配慮を途切れることなく受けられる環境づくり「魔法のプロジェクト2018 ~魔法のダイアリー~」開始 |
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2019年4月~ 2020年3月 |
ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を行う「魔法のプロジェクト2019 ~魔法のWallet~」開始 |
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2020年4月~ 2021年3月 |
ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を行う「魔法のプロジェクト2020 ~魔法のMedicine~」開始 |
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2021年4月~ 2022年3月 |
ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を行う実践研究プロジェクト「魔法のプロジェクト2021 ~魔法のMeasure~」を開始 |
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2022年4月~ 2023年3月 |
ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を行う実践研究プロジェクト「魔法のプロジェクト~特別支援教育ICTゼミ2022~」を開始 |
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2023年4月~ 2024年3月 |
ICTを活用して障がい児の学習・生活支援を行う実践研究プロジェクト「魔法のプロジェクト~インクルーシブ教育ICTゼミ2023~」を開始 |
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2024年4月〜 2025年3月 |
ICTを活用して学習に困難を抱える子どもたちの学習・生活支援を行う「LEARN with ソフトバンク~魔法のプロジェクト2024~」を開始 |
「魔法のプロジェクト」は、障がいのある子どもたちへの教育における取り組みとして高い評価をいただいています。
- [注]
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- ※ソフトバンクグループ株式会社が実施する「Pepper 社会貢献プログラム」の一環として、本プロジェクトに無償貸与されています。
- ※
AIの活用で誰もが円滑に
会話できる環境づくりを
国立大学法人 電気通信大学と当社が共同開発した「SureTalk」は、AIを使用した手話ユーザーと音声ユーザーのコミュニケーションをより円滑にするサービスです。
カメラ付き端末で読み取った身体の動作をAIが追跡し、手話の特徴を抽出していくことで、手話を認識し、リアルタイムでテキストに変換します。手話認識は、たくさんの手話動画データを必要としますが、人それぞれの手話動作の特徴を抽出し、そのデータを数値化してAIに学習させることで、一つの手話として認識が可能になります。
「SureTalk」の活用を通して、聴覚に障がいのある方があらゆる場面で自由にコミュニケーションができる社会基盤の構築を目指しています。
スマホアプリで
困りごとを抱えている方の
活躍の場を広げる
アシストガイドは、日常生活の「やること」や「やりかた」を視覚的に並べられるアプリで、一つ一つの活動をスマホやタブレットのカメラで写真にして、それに解説を付けて順番に並べることで、活動の全体像を把握することができます。
「アシストガイド」をお子さまや高齢者の方、日常生活に困りごとを抱えている方(知的障がい者や発達障がい者など)が使用することで、日常生活における活動の場を広げることが可能です。
2021年11月、2022年7月には、国立大学法人香川大学と香川県高松市で鉄道とバス乗車の実証実験を実施しました。A地点からB地点までの行き方をアシストガイドを使って写真の手順にすることで、これまで電車やバスに乗ることが難しかった知的障がいや発達障がいのある方が一人で移動することができました。
今後もアシストガイドを通じて社会の障壁を無くし、その人本来の能力が発揮できる環境づくりを推進していきます。
テクノロジーを活用し
障がいのある若者の
リーダー育成に貢献
2007年より、障がいのある若者のための進学・就労支援プログラム「DO-IT(Diversity,Opportunities,Internetworking and Technology) Japan」(東京大学 先端科学技術研究センター主催)を支援しています。
このプログラムは、読み書きの困難を抱える小中高生および大学生の進学とその後の就労への移行支援を通じて、将来社会のリーダーとなる人材を育成することを目的にしています。
今後も、障がいや病気を抱える参加者のコミュニケーション力の向上、また、社会に存在するバリアーを解明し、多様性のある開かれた社会を実現するため、支援活動を行っていきます。
携帯電話で聴覚障がい者の
“知る権利”をサポート
携帯電話やインターネットが、障がいを持つ青少年の学習や自立の促進に寄与しうる可能性に着目し、2008年度よりNPO法人 長野サマライズ・センターに携帯電話を貸し出し、遠隔地にいる通訳者が講義内容などの話者の言葉を要約して携帯電話にリアルタイムで表示させるシステムの実験開発支援を開始するなど、大学法人やNPO法人と共同で、聴覚障がい者の“情報保障※”(知る権利)をサポートするための「モバイル型遠隔情報保障システム」の普及に取り組んでいます。
- [注]
-
- ※情報保障:身体的な障がいにより情報を収集することが困難な方に対し、代替手段を用いて情報を提供することにより「知る権利」を保障すること。
- ※
普及に向けて
2009年度以降、新たにこの仕組みを「モバイル型遠隔情報保障システム」と名付け、筑波技術大学をはじめとした大学法人やNPO法人などと共同で、実用化に向けた導入実験を行ってきました。また、2012年度からは、連携大学・機関を中心とした協力により、遠隔情報保障への取り組みを希望する大学を募集して「モバイル型遠隔情報保障システム」の利用実践を重ねています。得られたノウハウなどは、事例集やマニュアルといったコンテンツとして公開していきます。
当社は、今後さらに「モバイル型遠隔情報保障システム」が情報保障の手段として広まり、より多くの方に活用していただけるよう取り組んでまいります。
2009年度 |
筑波技術大学、長野サマライズ・センター、群馬大学、東京大学 先端科学技術研究センター、ならびにMCC HubneTと共同で実用化に向け、大学や小中学校の授業での「モバイル型遠隔情報保障システム」の導入実験を実施しました。 |
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2010年度 |
5月に「モバイル型遠隔情報保障システム」導入実験の成果と報告をまとめた特設ページを、筑波技術大学公式ホームページ内に開設しました。 また、11月に行われたNPO法人 パートナーシップ・サポートセンターが主催する「第7回パートナーシップ大賞」において、「モバイル型遠隔情報保障システム普及事業」が、グランプリを受賞しました。「NPO」と「企業」間に、「大学」のパートナーシップも加わった、3者間での協働事業という点が評価された主なポイントです。 |
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2011年度 |
筑波技術大学をはじめとした全国18の大学・機関が加盟する「日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワークa」の呼びかけの下、各大学は聴覚障がいがある学生が、自大学内の学生による情報保障を受けて講義を聴けるよう、人員配置の体制を整えてきましたが、東日本大震災の被災により、被災地域の大学では、この体制を立て直すのに時間とコストがかかるという問題が生じました。 このため、聴覚障がいがある学生が新学期を迎えるのに困難な大学に対して、同志社大学、関西学院大学、立命館大学、早稲田大学など全国13大学の学生によるボランティアが、「モバイル型遠隔情報保障システム」を利用し、遠隔地から被災地域の大学に通う聴覚障がいがある学生の講義受講のサポートを行いました。 この支援活動は、東日本大震災発生直後の3月中旬から準備を始め、被災地域の大学が新学期を迎える5月より開始しました。支援を行う大学の学生ボランティアを中心とした約60名のサポートにより、被災地域の4大学に在籍する聴覚障がいがある学生17名へ、1年間で延べ300こま近くの授業で支援が実施されました。今後は、大学における情報保障環境の整備・向上のため、大学間において定常的な協力関係の構築が進められる予定です。 |
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2012年度 |
東日本大震災被災地域の学生へのサポートの実践により、こうした遠隔支援が有事の際の支援手段として有効であることが確認されるとともに、本支援に関わった大学からは、今後新たな情報保障環境を維持する手法としても取り入れていきたいとの意見が寄せられました。 |
「モバイル型遠隔情報保障
システム」とは
「モバイル型遠隔情報保障システム」は、NPO法人 長野サマライズ・センターが発起した事業(2008年度)から派生し、国立大学法人 筑波技術大学、ソフトバンク株式会社、NPO法人 長野サマライズ・センター、国立大学法人 群馬大学、国立大学法人 東京大学 先端科学技術研究センターおよびMCC HubneTの共同研究グループで開発・実証実験を行ってきたシステムです。聴覚障がい者が学校の講義などを受ける際に、2名の通訳者が連携しながら話者の言葉を要約してパソコン画面に字幕化する「パソコン要約筆記」を、携帯電話を使って遠隔で行うシステムです。携帯電話には、リアルタイムで通訳者が要約した言葉が表示されます。従来の「パソコン要約筆記」というシステムでは、通信ネットワークに接続されたパソコンを用いて、パソコン画面に要約した言葉を字幕化するため、通訳者がその場に立ち会う必要があり、利用できる場所や時間に制約がありました。このシステムを利用することで、通訳者が立ち会う必要がなくなり、移動しながらのシステム利用も可能となったことから、聴覚障がいのある方々が情報を得られる機会が広がりました。
情報通信端末の
無償提供などを通じて
情報格差の解消を推進
インターネット通信を活用したサービスやデバイスは年々増えており、ITはQOL(クオリティオブライフ)を支える重要なライフラインへと成長しました。一方で、生活環境や所得などによりインターネットへのアクセシビリティに差が生じることで、情報格差が生まれているといわれています。アクセスできる情報の量が少ないと、生活に便利なサービスや新たな情報に触れる機会の損失につながり、学力や就職、さらには所得水準に影響を与えかねません。
当社では、所得による情報格差への対策の一つとして、貧困が原因で学習の機会を得られない子どもたちや、遺児・孤児などを支える非営利団体へスマートフォンやタブレットなどの情報通信端末を無償で提供しています。また、ソフトバンクのサービスをご利用されているお客さまから毎月10円の寄付をいただき、当社が同額をマッチングする「チャリティスマイル」を通じて、それらの団体に寄付を届ける仕組みを提供しています。ICTを通じて、生活環境に関わらず、誰もがインターネットの利便性を実感できる社会の実現を推進していきます。