経営方針・戦略

「成長戦略」と「構造改革」
により
持続的な成長と
中長期的な企業価値の
向上を目指します

成長戦略「Beyond Carrier」

通信会社から
総合インターネット企業へ

当社および当社子会社(以下「当社グループ」)は、2017年度から「Beyond Carrier」を成長戦略と定めています。スマートフォンやブロードバンドの契約数拡大、および新たなインフラである5G(第5世代移動通信システム)の取り組みを通じ通信事業をさらに成長させながら、AIなどテクノロジーを駆使し通信以外の領域の拡大を目指しています。子会社であるZホールディングス株式会社(以下「Zホールディングス」)とのシナジーの最大化を図り、2021年3月に統合したZホールディングスとLINE株式会社(以下「LINE」)は、他社にはないユニークなデジタルプラットフォームを目指してグループシナジーを発揮していきます。

通信事業のさらなる成長、ヤフー/LINEの成長、および新領域の拡大により、持続的な成長を目指します

上記戦略の下、当社グループの収益源は多様化しており、売上高、営業利益に占めるモバイル通信料※1の比率は、大きく下がり、通信会社から総合インターネット企業へと変貌を遂げています。

売上高、営業利益
[注]
  1. ※1
    当社で一定の仮定を置いて算定したプロフォーマ情報(非監査情報)です。2018年度はZホールディングスを連結子会社化した影響の遡及修正はしていません。
  2. ※2
    モバイル通信料は、主に、基本料や音声およびデータ定額料などです。
  3. ※3
    コンシューマサービスには、「モバイル付加サービス」、「ブロードバンド」、「でんき」および「物販等売上」が含まれます。「モバイル付加サービス」は、コンシューマモバイル通信契約に対して付加的・補完的に利用されるサービスで、主にあんしん保証パック、セキュリティパックなどです。
  4. ※4
    法人向けモバイル通信料は 「法人・ヤフー・流通ほか」に含みます。
  5. ※5
    売上高は外部顧客への売上を使用
  6. ※6
    営業利益は「法人・ヤフー・流通ほか」に調整額を含みます。

人々の生活やビジネスのあらゆるものがネットワークにつながっていく5G時代を迎え、デジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)が一段と加速していきます。これに伴い、情報のデータ化が進展し、データの収集・分析のためAIやIoT、ビッグデータの活用が急速に浸透しています。当社グループは、通信ネットワーク、インターネットメディア、決済プラットフォーム、そしてメッセージアプリなどの日本有数のプラットフォームを有する会社として高い優位性を保持しています。今後、これらのプラットフォームから得られるデータを活用し、データドリブン社会においてグループシナジーを発揮し、通信以外の新領域を拡大していきます。

非通信の拡大:法人

企業・産業のデジタル化を推進し、
さらなる収益拡大へ

事業目標 法人事業 セグメント利益:毎年10%以上増益
法人事業 ソリューション等売上:毎年10%以上増収

企業のDX

法人事業は、日本の大企業の93%と取引実績があり、通信デバイスや通信ネットワークだけでなく、クラウド、AI、IoT、RPA(Robotic Process Automation)を活用した100種類以上のデジタル化ソリューションを通じ、企業のDXをサポートしています。

[注]
  1. 売上高1,000億円以上の上場企業969社のうち、当社と取引を有する企業900社の割合の概数です。

デジタル化ソリューションを100種類以上提供

デジタルコミュニケーション 時間や場所に捉われない多様な働き方で生産性向上 zoom, slack デジタルオートメーション 業務の自動化でコスト削減/効率化 AIカメラ, 新オフィス デジタルマーケティング データ活用による営業/マーケティングの強化 Marketo, Adobe

産業のDX

当社は、約3年前に「デジタルトランスフォーメーション本部」 を立ち上げ、業務のデジタル化・自動化にとどまらず、産業のDXを促し、新たなビジネスを創出する取り組みを推進しています。そして2020年に5Gの商用サービスがスタートし、ICTを駆使した社会課題の解決が期待される中、さまざまなプロジェクトが進行しています。具体的には、自宅で健康医療相談ができるヘルスケアサービス、ビッグデータを持続可能で最適な街づくりに生かすスマートシティ、サプライチェーン全体の効率性・生産性向上を実現するスマート物流など、さまざまな分野でパートナー企業と共創し、AI・IoT・5Gを駆使しての社会課題の解決に取り組んでいます。

パートナー企業と共に
AI・IoT・5Gの力で社会課題を解決

ヘルスケア HELPO

医師・看護師・薬剤師への24時間365日相談、病院の検索や一般用医薬品のご案内

スマートシティ Smart City Takeshiba

竹芝(ソフトバンク本社)
1,000カ所以上のセンサーにより、ビルや街の情報を収集、必要な情報を提供

スマート物流 MeeTruck

運送業務における案件登録やトラックの割り当て、勤務計画表の作成などの仕事を誰でも簡単に使えるアプリケーションにして、物流業界のDX化を推進

SoftBankのDX

非通信の拡大:ヤフー

日本の利用者を最も理解する
国産プラットフォーマー

事業目標 2020年代前半に eコマース取扱高 国内No.1
[注]
  1. コマース事業の物販領域における取扱高

オンラインとオフラインのデータを統合し、新たな収益源を生み出す

国内最大級のインターネット企業であるZホールディングスは、検索・メディア・コマース・決済など多岐にわたるサービスを展開し、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供しています。加えて、2018年度から提供を開始したスマートフォン決済「PayPay」の利用基盤拡大に伴い、ユーザーの同意を得た上で、オフラインでの行動も把握できる体制が整いつつあります。オンラインとオフラインの垣根を越えてユーザーの嗜好やアクションを把握・分析し、利便性を高めるサービスを提供することで、ユーザーニーズに的確に応え、収益の拡大と多層化を図ります。

コマース領域

「PayPayモール」「PayPayフリマ」「Yahoo!ショッピング」「ASKUL」「ZOZOTOWN」などのeコマースサービス、「Yahoo!プレミアム」などの会員向けサービス、およびクレジットカードなどの決済金融サービスを提供しています。2020年代前半に物販領域におけるeコマース取扱高で国内No.1になることを事業目標に掲げ、「売り手」「買い手」の双方に便利で快適な環境を提供することで、飛躍的な拡大を目指しています。また、スマートフォン決済サービスの開発・提供を行うPayPay株式会社(以下、PayPay)が著しい成長を遂げる中、既存の金融サービスを「PayPay」ブランドに統一し、金融領域での事業拡大を目指しています。

メディア領域

インターネット上の広告関連サービスを提供しています。Yahoo! JAPAN IDを通じてユーザーのオンライン・オフラインの消費行動を総合的に把握することにより、ユーザーを対象とする広告効果の可視化・最大化を目指した「統合マーケティングソリューション」を提供し、将来的な広告売上の拡大に向けて積極的に強化していきます。

非通信の拡大:新領域

通信事業で培った経営資源を生かして早期に新規ビジネスを創出

事業目標 PayPay赤字ピークアウト
PayPay以外の非通信事業も収益拡大

PayPayの「スーパーアプリ」化と金融サービスへの本格参入

当社がZホールディングスと共同で設立したPayPayは、バーコードやQRコードを用いたスマートフォン決済サービス「PayPay」の提供を行っています。お客さまに同サービスを日常的に使用いただくことを企図した各種キャンペーンが功を奏し、大きく認知度を上げ、2021年1月には、累計登録ユーザー数※1が3,500万人を突破し、「PayPay」が利用できる加盟店数は280万カ所※2を突破しました。

[注]
  1. ※1
    アカウント登録を行ったユーザー数です。
  2. ※2
    店舗やタクシーなど、「PayPay」への加盟契約申込数です。
PayPayを軸に事業シナジーを追及

「PayPay」は、日本国内のキャッシュレス決済の普及を促進し、日常のあらゆる場面で利用できる多機能な「スーパーアプリ」を目指して日々サービスを進化させています。決済機能の上にどんどん便利な機能を追加し、暮らしにかかわるあらゆるサービスをPayPayから利用可能にする「スーパーアプリ」の実現はスマートフォン決済だからこそ可能であり、そこが決済機能しかないクレジットカードや交通系ICカードとの大きな違いです。

2020年度からミニアプリに「お金を借りる」「ボーナス運用」などの金融サービスも追加しはじめ、今後、ローン、投資から保険まで、あまねく金融サービスを拡充していきます。また、Zホールディングスは「ジャパンネット銀行」を「PayPay銀行」に、「ヤフーカード」を「PayPayカード」に名称変更すると発表しました。
「PayPay」の決済プラットフォームを軸に、グループ一丸となって金融事業に力を入れていきます。

PayPayを中心とした金融エコシステムの形成を目指す

PayPayでは、事業開始当初立てていた計画やマイルストーンを、前倒しでクリアしてきています。垂直立ち上げのための先行投資もピークアウトが見えており、赤字は2019年度を底に、今年度以降改善することを目指します。

「PayPay」以外の新事業についても、通信事業で培った経営資源、そしてソフトバンクグループの一員であるというメリットを最大限に生かし、国内外のさまざまな事業パートナーとの協業や合弁会社の設立を通じて、非通信事業を拡大しています。

その他の新領域への取り組み

通信のさらなる成長

マルチブランド戦略と
グループシナジーの追及

事業目標 2023年度 スマートフォン 3,000万件

当社の通信事業の成長をけん引しているのは、スマートフォン契約数の拡大です。特長の異なる3つのブランドを展開するマルチブランド戦略を徹底的に強化し、さらに、5Gサービスの強化、ヤフー・PayPayとの連携に注力し、2023年度にスマートフォン累計契約数3,000万件を目指しています。

マルチブランド戦略

お客さまの多種多様なニーズに応えるため、3つのブランドをご用意しています。アクティブにスマートフォンを活用するユーザー向けの“ソフトバンク”、ライトユーザー向けの“ワイモバイル”、デジタルネイティブ世代のユーザーや、生活シーンの変化などによりオンラインで完結するサービスへのニーズが高まったことに対応した、オンライン専用の新ブランド“ラインモ”の3つです 。

SoftBank・Y!mobile・LINEMO

ライフスタイルの変化などによりニーズが変わったお客さまには、各種手数料を無料とし、簡単な手続きでグループ内の別ブランドに移行できるようにすることで、アップグレード促進や継続利用促進(リテンション)にもつなげています。

ヤフーサービス・「PayPay」との
連携による差別化

他社サービスとの差別化を図るため、ヤフーサービスや「PayPay」との連携を加速させています。例えば、ヤフーのeコマースサービス利用時のポイント還元、会員制サービス「Yahoo!プレミアム」特典の無料提供、当社モバイルサービス長期利用者への「PayPayボーナス」付与、「PayPay」利用分を通信料金とまとめて支払えるサービスなどを実施しています。こういった独自サービスは、スマートフォンの新規契約獲得と継続利用促進の双方に寄与しています。今後は、「PayPay」を軸に、モバイルサービスとeコマースや決済・金融サービスの連携を一層強化し、サービスの総合力による競争優位性をこれまで以上に高めていきます。

成長を支える技術戦略

もっと便利でもっと快適な暮らしを
実現する
ソフトバンクの技術革新

当社は人、モノ、サービス、全てをつなげ、そこから生じるデータを活用し、社会課題を解決する、そして人々の生活をもっと豊かにするプラットフォーマーを目指し、さまざまな技術開発に取り組んでいます。

事業を支える研究開発

5G戦略

当社グループは、5Gの商用サービスを2020年3月に開始しました。今後、4Gで培った強みを最大限活用し、他社とも連携しながら、展開エリアの拡大を図ります。2020年度末に全国47都道府県への展開、2021年度末には人口カバー率90%超を目指します。

現在の5Gサービスは、4Gと組み合わせた規格(ノンスタンドアローン)となっていますが、2021年度中に5Gだけでつながる規格(スタンドアローン)のリリースを予定しています。5Gの人口カバー率が90%を超えてくると、「高速大容量」「低遅延」「多接続」という5Gの特長をフルに生かし、スマートフォンやタブレットの利用に限らず、自動運転や遠隔医療などでも活用も大きく前進していくと考えられます。

5Gに向けたソフトバンクの取り組み

全ての人がICTで地域や世界とつながる
未来を目指す新事業

構造改革

当社は、「Beyond Carrier」戦略の遂行のため積極的に成長投資を推進する一方、グループシナジーを含め徹底したコスト効率化に取り組み、売上が増加する中で固定費※1を現在の水準にとどめることで、収益性の向上を目指しています。

事業目標 固定費キープフラット
[注]
  1. ※1
    コンシューマ事業および法人事業に係る償却費、ネットワーク関連費用、人件費、広告宣伝費、販売促進費、ショップやオフィスに係る費用などです。

取り組み方針①

生産性の向上と働き方改革、
ネットワークの効率化・最適化

当社は成長戦略により、3年間で連結売上高を6,000億円増加させることを計画しており、これに伴う固定費の増加が約500億円あると想定しています。当社グループでは、デジタル化による生産性の向上と働き方改革およびネットワークの効率化・最適化などにより、同額のコストダウンを実現し、全体の固定費を1兆円のまま増やさずに維持する方針です。

取り組み方針②

グループシナジーを活用した
コスト効率化

当社はグループ内のコストシナジーの極大化を図っています。例えば、子会社化したZホールディングスと購買戦略における連携を強め、ネットワーク機器などの共同購買を加速させたことにより、同社の2019年度における調達コストを70億円削減しました。さらに、グループ内企業のリソースを最適活用し、業務の内製化を通じたグループ全体のコストダウンを推進していきます。

財務目標

営業利益1兆円へ

2019年5月に公表した「営業利益1兆円」の目標に対し、2022年度という達成時期および達成に向けた具体的な財務数値を以下のとおり定めました。

2022年度目標
売上高 5兆5,000億円
調整後EBITDA 1兆7,000億円
営業利益 1兆円
親会社の所有者に帰属する純利益 5,300億円
設備投資額※1 毎年4,000億円程度
調整後フリー・キャッシュ・フロー※2 毎年6,700億円程度
ネットレバレッジ・レシオ※3 2.4倍から改善
[注]
  1. ※1
    設備投資額は、検収ベース。Zホールディングスおよび子会社(以下「Zホールディングスグループ」)、IFRS第16号および法人向けレンタル端末に係る金額を除きます。
  2. ※2
    調整後フリー・キャッシュ・フロー=フリー・キャッシュ・フロー±親会社との一時的な取引+(割賦債権の流動化による調達額-同返済額)、IFRS第16号適用による影響を含み、Zホールディングスグループに係るフリー・キャッシュ・フローを除きます。また、2020年度については、当社によるLINE株式会社公開買い付けのための支出による影響を除きます。
  3. ※3
    ネットレバレッジ・レシオ=純有利子負債÷調整後EBITDA
  4. 2022年度の目標には、ZホールディングスとLINEの経営統合の影響は反映していません。

成長と株主還元を両立

当社グループは、成長投資と株主還元の原資となるフリー・キャッシュ・フローを重要な経営指標と考えています。当社は、成長投資の継続と高い株主還元の両立を図るため、設備投資は毎年4,000億円程度に抑える一方で、M&Aを含めた成長投資に毎年500~700億円を投じ、これらの投資を行った上で、年間6,700億円以上の安定的な調整後フリー・キャッシュ・フローの創出を目指します。
当社グループは健全な財務体質の維持にも取り組んでおり、ネットレバレッジ・レシオについては、2019年度実績の2.4倍から徐々に改善を図ります。

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