キャリア開発・能力発揮

キャリア開発・能力発揮 キャリア開発・能力発揮

従業員一人一人の
自律的なキャリア開発を支援

従業員の多様性を尊重し、
個性豊かな人材の育成を目指す

従業員一人一人の自律的なキャリア開発を支援

経営理念の実現に貢献する人材の育成を目的として、グループの持続的成長の源泉となる多様性を尊重し、個性豊かな人材の育成を目指す「ソフトバンクユニバーシティ(SBU)」を2010年9月に設立しています。

「ソフトバンクユニバーシティ」は会社主導の一律的なキャリア開発や研修体系ではなく、従業員が自己のキャリア目標に合わせて主体的に選択していくという自律的なキャリア開発の仕組みを整えています。

また、集合研修のほか、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのマルチデバイスで受講できるeラーニングや、オンラインでの双方向性をもったリアルタイム研修、さらにアーカイブの動画配信など、ICTをフルに活用したソフトバンクらしい学習スタイルを提供しています。

2022年度は、階層別研修(新人研修、新任管理職研修など)に加え、ビジネススキルや英語、テクノロジー系の選択型研修全124講座と新型コロナウイルスの影響下でも学べる環境の場作りとして、オンライン型集合研修を多数提供しました。
また、オンデマンド型オンライン講座やeラーニングなどラインアップも拡充し、本プログラムにおいて提供された研修のうち、集合研修は5,563名(全従業員のうち26%)が受講しています。

また、AIを活用できる人材を増やしていくことを目的として、AI関連の学習コンテンツを体系化した「AI Campus from SBU Tech」を2021年から展開し、日本ディープラーニング協会が実施する「G検定」「E資格」の学習支援や、外部の有識者による講演会などを実施しています。

研修参加者
平均受講時間
(2022年度)
全体 男性 女性
集合研修&講演会 20.8
時間
21.0
時間
20.2
時間
eラーニング、オンライン型学習 17.3
時間
18.4
時間
14.5
時間
G検定、E資格の学習支援プログラム
(2022年度)
G検定 E資格
受講者数 298人 30人
合格者数 190人 11人
[注]
  1. 2023年3月31日時点の資格受検者のみで集計

さらに2009年6月より、従業員が持つノウハウ(知恵・知識・経験)を伝え、効果的な人材育成を推進するための「ソフトバンクユニバーシティ認定講師(ICI(Internally Certified Instructor)制度」を導入しています。この制度は、一定のスキルを持つ従業員をソフトバンクユニバーシティの講師に認定し、従業員が講師として研修を実施する機会、また、経験に即した研修を通じて他の従業員がより高いスキルを習得する機会を提供するものです。2023年3月時点でICIの人数は103名、ICIが担当しているコースは約50コース(全体の約81%)にのぼります。

ソフトバンクユニバーシティ ソフトバンクユニバーシティ

知識やアイデアを持つ
従業員同士が共有を図る

2013年7月より、互いに学び合う風土醸成を目的とした社員発信型の学びの場として「知恵マルシェ」を開始しました。知識や知恵を持っている社員が、少人数でのワークショップや勉強会を開催し、フラットな関係で知恵と知識の共有を図っています。今後も従業員が持つノウハウや知識、経験を反映させた研修を実施することで、従業員の成長をサポートしていきます。

キャリア形成の機会を提供

従業員が自己成長・自己実現できる環境として、キャリア形成におけるさまざまな機会を提供しています。

ジョブポスティング
(社内公募制度)
新規事業や新会社の立ち上げの際にメンバーを公募する制度で、社員の自己成長や自己実現の機会を提供し、誰もがチャレンジできる環境を提供しています。
フリーエージェント
(社内公募制度)
“意欲ある社員が自らキャリアアップにチャレンジできる”制度です。自ら希望する部門やグループ会社に手を挙げ、異動が実現できる仕組みです。
資格取得支援制度 受験料や奨励金を会社が支給することにより、自己啓発・スキルアップを目的とした従業員の資格取得を支援します(会社が認定した資格に限る)。
自己申告制度 年に1回、従業員が現在の職場への適応状況やチャレンジしたい業務を自己申告し、上司と面談を行うことで、本人の適性や将来のキャリアを考慮した配置・配属につなげます。
能力開発目標 半期に1回、自身の能力を棚卸しして、能力開発目標を作成して実行することにより、研修と連動した従業員の能力開発を支援します。設定した目標については、貢献度評価などと合わせ、年間を通した継続的な状況確認とフィードバックを行っています。
SB版キャリアドック 今後のキャリアに向けて前向きな一歩を踏み出すために、年代に応じたセミナーや講演会、集合研修、eラーニングなどを開催し、定期的に自身の能力・スキルを見直す機会を提供しています。
管理職サーベイ 年に1回、管理職を対象としたサーベイを実施しています。多面観察(上司、同僚、部下/メンバー、本人)結果により、周囲と自己の認識の差異を確認し、改善点克服をはじめとしたマネジメントスキル向上のための課題の設定・実行・振り返りを行うだけではなく、職務適性や行動特性の傾向を明らかにすることで、管理職の配置やアサインの参考としています。

等級・評価・報酬制度

評価と報酬は、努力し成果を出した人が次の挑戦へ向かうことができるように正当・公平な仕組みを取り入れています。

ミッショングレード制度 年齢や性別などの属人的な要素ではなく、担うミッションや働き方に応じて領域・グレードを決定します。ミッション定義書は職種ごとに設けられており、社員に対して会社が期待するミッションや発揮してほしい力を明らかにすることで、チャレンジの方向性を示します。
評価制度 仕事の成果や組織への貢献を評価する貢献度評価(2回/年)。ミッションや実力を評価するミッション評価(1回/年)。ミッションを遂行するために求められるコア能力およびバリューに対する評価(1回/年)など、複数の評価指標を取り入れ、全ての正社員に対して、定期的に適切な個人評価を行っています。貢献度評価では、組織目標をブレークダウンしながら各個人で目標を設定し、達成度および組織への貢献度を評価しています。ミッション評価では、各グレードごとに求められる期待役割を職種別に表したミッション定義に基づき、個人の実力も総合的に勘案しながら評価を行い、次年度のグレードを決定します。コア能力・バリュー評価では、戦略形成力、戦術構築力、決断力、実行力などをはじめ、行動規範の遵守を含む誠実性・倫理性・自己管理についても評価を行い、ミッション評価を行う上での参考としています。
報酬制度 ミッショングレード制度と評価制度を連動させた報酬制度となっています。賞与については、各人の貢献度評価に連動し、変動幅をもたせることで、組織への貢献に対し報酬を支給する仕組みです。

表彰制度

社員のモチベーション向上やチャレンジ精神の醸成を目的とした表彰制度を設けています。

SoftBank Award 「チャレンジ」「イノベーション」をキーワードに売上や利益だけでなく、チームや個人の挑戦的・独創的な取り組みによる貢献を表彰します。このような取り組みを互いに認め合い、称え合うことで、社員のモチベーション向上やチャレンジ精神の醸成を実現します。
チーム別利益管理 営業部門を対象とした表彰制度で、現場の最小組織単位(部・課・チーム)にフォーカスを当て、個々のチームが当事者意識を持って自律的に利益の向上に取り組むことを目指します。半期ごとに成果を集計し、上位に入賞したチームには報奨としてチームボーナスを支給します。

従業員満足度調査・
パルスサーベイ

強い組織づくりと組織のモチベーション向上のための現状把握と課題抽出を目的として、「総合満足度3.5以上」を目標に従業員満足度調査を毎年行っています。全社および各部門の結果と実態を踏まえた分析を行った上で、それぞれアクションプランを作成。より良い組織づくりに向けた継続的な改善活動へとつなげるとともに、改善活動を組織の隅々にまで波及・浸透させています。

また、個人の状態把握と上長とメンバーのコミュニケーション促進を目的としたパルスサーベイを毎月実施しています。自身のコンディション変化を測定するとともに、上長に結果を開示することで、より良いコミュニケーションを促進します。

従業員満足度調査およびパルスサーベイをリスクアセスメントと捉え、これらの結果を踏まえて人材の確保や定着に関するリスクを適切に把握することで、従業員の活力と会社の業績向上、事業の持続的な成長を支える優秀な人材の定着へと結び付けています。

従業員満足度調査 2019
年度
2020
年度
2021
年度
2022
年度
回答率 98.1% 97.4% 96.8% 96.3%
総合満足度 全社平均 3.53 3.58 3.63 3.62
性別 男性
平均
3.55 3.59 3.63 3.63
女性
平均
3.49 3.57 3.63 3.63
カテゴリ別 仕事
平均
3.47 3.46 3.46 3.48
職場
平均
3.60 3.66 3.71 3.72
上司
平均
3.72 3.80 3.84 3.86
会社
平均
3.33 3.40 3.50 3.44
[注]
  1. 5点満点で採点(~3.00:低い、3.00~3.50:普通、3.50~4.00:高い、4.00以上:非常に高い)
  2. 総合満足度:仕事、職場、上司、会社に関する結果の集計値
    仕事:「やりがい」「主体性」「量の負担感」といった満足度、目的意識、ストレスなどの仕事に関する項目
    職場:「相互支援」「人間関係」といった職場環境などの職場に関する項目
    上司:「能力把握」「仕事の割り当て」といったマネジメントなど上司に関する項目
    会社:「評価・報酬」「文化・風土」といった社内制度、福利厚生など会社に関する項目

後継者の発掘・育成を
目的とした教育プログラム

「ソフトバンク 新30年ビジョン」の発表と同時に、孫 正義は自らの後継者の発掘・育成を目的とした「ソフトバンクアカデミア」の設立を宣言し、2010年7月28日に開校しました。

初代校長である孫自らが指導をする講義のほか、受講者同士が相互に評価し合い、実践的に、切磋琢磨していくプログラムも用意されています。

また、社員のみならず、グループ外にも門戸を開き、2011年6月からは外部生も入校しています。入校生は厳正な審査の上、決定されており、さまざまなバックグラウンドを持った志の高いアカデミア生が、互いに刺激を与え合い、今後のソフトバンクグループを担う後継者を目指しています。