ハイブリッドワークとは、従来の出社型「オフィスワーク」と、自宅やシェアオフィスなどオフィスと離れた場所で働く「テレワーク」を組み合わせた働き方です。
企業によっては、勤務制度として導入し、最低限の出勤日数が定められていたり、全員出社日が設けられているケースもあります。
企業は従業員が柔軟に働ける環境や制度を整えることが求められるため、ハイブリッドワークは今後主流になると考えられています。
実際にテレワークを取り組んだ結果、メリットの他に課題も出てきましたが、オフィスを活用することで解決できる課題もあります。
従業員一人ひとりの状況に応じた最適な働き方を実現するためにも、オフィスとテレワークをバランスよく取り入れたハイブリッドワークが求められています。
電話やメールによるコミュニケーションのため相手の反応が伝わりづらくリアルタイムでの会話が減少
自宅のネットワークやWi-Fi、机、椅子などテレワークを行う最適な環境が作れず今も困っている
ノートPCの盗難・紛失、オフィス以外のネットワークやフリーWi-Fiの利用による情報漏えいなどセキュリティ対策が不十分
仕事とプライベートのON/OFFの切り替え、長時間勤務、1人業務による孤独感など、オフィスとは違うストレスが発生
ハイブリッドワークは、従業員のライフワークバランスを担保しながら、従業員のパフォーマンスを高め、生産性を高めます。
テレワークではチャットやWeb会議ツールを利用して連絡を取りつつ、定期的に対面して直接顔を合わせる機会を設けることで、チーム内のコミュニケーションがより円滑化します。また、テレワークで発生しがちな孤独感を軽減したり、チーム力の向上にも期待できます。
従業員それぞれが、その日行う業務や目的に合わせて最適な環境を選ぶことができるため、業務効率のアップにつながります。また、自宅のテレワーク環境が不十分だったり、セキュリティの担保が心配な場合なども、適宜出社を選択することで不安要素を軽減することができます。
働き方に柔軟性を持たせることで、従業員の働きやすさが向上し満足度アップにつながります。また、テレワークと出社を組み合わせることでON/OFFの切り替えがしやすくなり、ワークライフバランスの改善やストレスの軽減にも有効です。
自由な働き方ができる環境や制度は、求職者にも魅力を感じてもらいやすく、人材確保の機会を広げることにつながります。さらに、出社を前提としないことで育児や介護等による離職を防ぐ効果もあり、定着率のアップにも期待できます。
オフィス環境は、従来の固定席を廃止し、フリーアドレスを導入することで、従業員がその日の業務内容や状況に合わせて働く場所を選べるようになります。また、シェアオフィスなど自社以外の場所を必要なスペースのみ借りて従業員の働く場所の選択肢も増やすことで、通勤時間を削減することもできるため、より効率性や生産性も高まります。必要に応じて自由に使えるオフィス環境を用意しておくことが重要です。
ハイブリッドワークを成功させるためには、テレワークを効率的に継続できる環境が必要です。その一つとしてICTツールの最適化が挙げられます。例えばメール、電話、チャットなどテレワークで導入したツールの統合化やウェビナーなどにも対応したWeb会議システムのアップデート、アプリを活用した従業員の健康確認など、働き方の変化によりICTツールもアップデートすることで、より従業員が働きやすい環境を整備することができます。
ハイブリッドワークを導入により、「いつ、何のためにオフィスに出社するのか。」「オフィスにいる、いないによる不公平が生じるのではないか。」などハイブリッドワークならではの課題も見えてきました。従業員が別々の場所で働く機会増えるため、出社ルールや規範、ガイダンス、基本的な報告・連絡・相談ルールを設けることが求められています。
ソフトバンクでは、テレワークを実施して多くの従業員が生産性や生活の質が向上したと回答しました。
一方で、従業員同士のコミュニケーションに課題を感じるとの声もありましたが、ハイブリッドワークの実施により、フルテレワークではなく、適宜オフィスを活用することで、コミュニケーションが取りやすくなったとの声が上がっています。
現在では、従業員の約83%が月に1回以上オフィスに出社し、テレワークとオフィスをバランスよく活用しています。
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