プレスリリース 2020年

セキュリティーと利便性を両立する、
クラウド時代に適した「SD-WAN Type X」を提供開始

~米128テクノロジー社の革新的技術と通信事業者のノウハウを融合して、
新SD-WANサービスを開発~

2020年1月28日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、ソフトウエアによって広域ネットワークを柔軟に制御するSD-WANサービスの新たなラインアップとして、「SD-WAN Type X」を2020年2月下旬以降に提供開始します。「SD-WAN Type X」は、グローバルで高い評価を得ている米128 Technology Inc.(以下「128テクノロジー」)の革新的なルーティング技術を採用することで、セキュアで利便性の高いパブリッククラウド接続を実現します。2018年7月から提供している従来のSD-WANサービス(「SD-WAN Type H」および「SD-WAN Type F」)に加えて、今回新たに「SD-WAN Type X」を用意することで、お客さまの要望や環境に合わせて最適なSD-WANサービスを提供することが可能になります。なお、128テクノロジーのルーティング技術を使ったSD-WANサービスを提供するのは、日本国内の通信事業者として初めて※1です。

「SD-WAN Type X」では、お客さまが利用するパブリッククラウド上および各拠点に、128テクノロジーのソフトウエア機能を搭載したルーターを設置し、ルーターの設定・管理・運用を含む一元サービスを提供します。「送信元」、「宛先」および「経路」を指定して、指定した通信以外を全て遮断する128テクノロジーの革新的なルーティング技術により、VPNゲートウェイを利用することなくセキュアなパブリッククラウドへの接続を実現します。全拠点からのシームレスな接続が可能になり、パブリッククラウドを利用する時にお客さまが抱えるセキュリティー上の不安や、ネットワーク設計の複雑さなどの課題を解決します。

近年、業務アプリケーションのクラウド化が進む中で、その基盤であるパブリッククラウドの利用が拡大しています。また、ビジネス環境の変化が激しい中で、ユーザーにとって快適なネットワーク環境を維持するために、広域ネットワークを柔軟に制御できるSD-WANへのニーズが高まっています。

従来、SD-WAN上でインターネットを経由してセキュアにパブリッククラウドへ接続するためには、各クラウドサービスが提供するVPNゲートウェイ※2を利用して通信を行うのが一般的でした。しかし、VPNゲートウェイには接続できる拠点側のVPN機器の台数に制限があるため、全拠点からのシームレスな接続ができず、またネットワーク設計の自由度が低いという課題がありました。

ソフトバンクは、通信事業者としての実績やノウハウを生かし、SD-WANの導入から運用に至るまでを強力にサポートしてお客さまの課題を解決するとともに、ビジネス環境の変化やお客さまのニーズに沿ったサービスを提供します。

「SD-WAN Type X」の特長

  1. (1)
    高いセキュリティーを担保

    128テクノロジーのルーティング技術により、「送信元(お客さま拠点)」と「宛先(パブリッククラウド上のアプリケーションサーバーなど)」およびその「経路」を指定して通信を行います。指定した通信以外を全て遮断できるため、外部・内部を問わず悪意のある通信からネットワークを守ることが可能になり、高い安全性を実現します。

  2. (2)
    効率的なデータ転送が可能

    「SD-WAN Type X」では、128テクノロジーのルーティング技術を使うことで、従来のVPN接続で使用される通信方式に比べてパケットへ付与するオーバーヘッド※3を削減することができます。転送するパケットのデータ量を低減するため、従量課金型のパブリッククラウドを利用する際の通信コストの削減に貢献します。

  3. (3)
    ネットワーク設計の自由度が向上

    従来、インターネット経由でセキュアにパブリッククラウドへの接続を行う場合には、VPNゲートウェイを利用する方法が一般的で、ネットワーク設計が複雑になるという課題がありました。「SD-WAN Type X」は、お客さまが利用するクラウドサービス上に仮想ルーターを設置することでセキュアな通信を実現するため、VPNゲートウェイを利用する必要がなくなり、自由なネットワーク設計が可能になります。

  4. (4)
    モバイルネットワーク対応のプランを用意

    拠点に設置するルーターには、固定回線を収容する通常モデルの他、SIMカードを搭載可能なLTE対応モデルを用意します。固定回線の代わりにモバイルネットワークを使用した通信が可能になるため、お客さまが催事場や工事現場において迅速なネットワーク構築を必要とする場合や、重要拠点における固定回線のバックアップ回線を用意したい場合に利用できます。

  5. (5)
    導入から運用まで一元サービスとして提供

    ルーターの設定から運用管理まで、一元サービスとして提供します。お客さまの要望に合わせた環境設定や、導入後の24時間365日体制の運用をソフトバンクが行い、お客さまの負担を軽減します。通信事業者としての実績やノウハウを生かして、お客さまが安心して利用できるネットワーク環境の構築を支援します。

サービス提供イメージ

サービス提供イメージ
[注]
  1. 図中の「128」は、128テクノロジーのソフトウエアを指します。
  2. 図中の「SmartVPN」は、ソフトバンクの閉域ネットワークサービスの名称です。

お客さまからの「SD-WAN」に関する問い合わせ先

https://tm.softbank.jp/form/nw_vpn/sd-wan/index.php

128 Technology Inc.について

128 Technology Inc.(本社所在地:米国マサチューセッツ州、CEO:アンディ・オリー)はソフトウエアベースのネットワーキング企業です。Session Smart™と呼ばれる新しい仮想ネットワークのモデルに基づいて、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援するという使命を担っています。セッションスマートネットワーキングにより、企業およびサービスプロバイダーは、シンプルで俊敏、そしてセキュアなアプリケーションベースのネットワークを構築すると同時に、低コストで優れたパフォーマンスを実現できます。WANエッジに128テクノロジーのセッションスマートネットワーキングを導入することにより、クラウドへの移行をセキュアかつ効率的に実現し、企業のデジタルトランスフォーメーションをリードします。128テクノロジーは、米国マサチューセッツ州バーリントンの「アメリカのテクノロジーハイウェイ」であるルート128沿いに本社を置き、北米、南アメリカ、ヨーロッパ、アジアで事業を展開しています。セキュアでトラフィック転送効率のよい革新的なソフトウエアは、セキュリティーをミッション・クリティカルとする企業や政府、国際機関で導入され、グローバルで高い評価を得ています。128テクノロジーのソリューションに関するより詳しい情報は、128テクノロジーホームページまたはTwitter、LinkedInおよびFacebookをご覧ください。

[注]
  1. ※1
    ソフトバンク調べ。(2020年1月28日時点)
  2. ※2
    内部ネットワークと外部ネットワークの境界に置かれ、別のネットワークとの間に暗号化された安全な通信経路を作り出す終端装置。
  3. ※3
    このプレスリリースでは、通信の安全性を高めるために元のパケットへ付与する余分なパケットを指します。
  • SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
  • その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。